こんにちは!LegalGate編集部です。
日々の学習を続けていると、「ついついサボってしまう」「集中力が続かない」「すごい眠い」「夜眠れない」など心身の状況によって全く進まない日がありますよね。こういう日は「もう今日はいいや!明日やろう!」と考えてしまうと危険なサイン。せっかく習慣化した学習サイクルが崩壊してしまうかもしれません。また、そもそも心身がなぜそのような状況なのかしっかり考えて対策すべきでしょう。
結論、それは食事が原因かもしれません。知らず知らずに心身に悪影響を及ぼす食生活を送り、本来あなたが発揮できるパフォーマンスを発揮できない状態にあったらどうでしょう。こんなもったいないことはないですよね。
本記事では最新科学の研究結果などをもとに、学習ないしは心身の健康を「食」の観点でアプローチします。
目次
勉強に必要な「集中力」は健康な脳にのみ宿る
専門的な視点でいえば、すべての食べ物が脳の健康に関係しています。平均的な成人の脳は、体全体で消費するエネルギーの20%を消費します。 あとで使うために余分な炭水化物を蓄えることができる筋肉とは違い、脳は頼れるバックアップ機能をもっていません。だから、脳のパフォーマンスを維持するには、食べ物からコンスタントにブドウ糖を脳へ供給する必要があるのです。このとき、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質および他の有益な栄養素も一緒に摂取するのが理想です。
食事から幅広い栄養素を摂取すると、酵素を活性化する物質と抗酸化物質の脳に対する供給が良好な状態になり、効率的な脳細胞のコミュニケーション、健康な細胞の維持、炎症の軽減が可能になる場合があります。総括すると、これらの要素は、脳の構造と機能に作用し、その結果、人間の認知能力と精神的健康に影響を与える可能性があるのです。
悪玉菌を増やし脳に悪影響を与える「食品添加物」
食品添加物は、食品の腐敗を防ぐには仕方ないのかもしれませんが、摂取すると腸内の悪玉菌を増やしてしまいます。そのため、防腐剤や合成甘味料、発色剤である亜硝酸ナトリウムを多く使っている食品や総菜は、なるべくなら避けたほうがいいと思います。
コンビニには、スナック菓子、缶詰食品、レトルト食品、栄養ドリンク、アイスクリーム、市販のソースやドレッシング、コンビニ弁当など、防腐剤や食品添加物が多く使われている食品がたくさん並んでいます。
メンタルが不調になると、心と体がスムーズに活動できなくなります。それは、ストレスによって脳の活動を支えている神経伝達物質が減少し、はたらきが悪くなるからだといわれています。
この神経伝達物質と深い結びつきがあるのが、実は、腸です。
最近の研究では、腸内細菌が脳の正常な活動に影響を与えることを示す研究結果が報告されています。具体的には、自閉症、ストレスに耐える力、記憶にかかわる神経細胞の増殖に、腸内フローラがかかわっていると報告されています。
でも、腸がなぜ脳に影響を与えるのでしょうか。
脳は頭、腸はお腹と離れているのに、なぜ腸が脳に影響を与えるのか、考えてみると不思議な感じがします。さまざまな研究からいえることは、腸は脳と並ぶ「中枢」であるということです。実際、腸には膨大な神経が集まっています。
消化管全体を直接囲んでいる神経細胞の数は、脊髄全体の神経細胞を上回るほど。そのため、最新の研究によれば、腸の神経が乱れれば、脳の神経系にも影響を及ぼす可能性が高くなると考えられているのです。事実、腸内フローラの乱れは、精神面にかかわる神経伝達物質セロトニンの減少を引き起こします。つまり、腸内環境を整えると、腸と関連性が深い脳の動きがよくなります。
心と体がスムーズに動かなくなるのは、ストレスによって神経伝達物質が足りなくなり脳の動きが悪くなるからだといわれています。腸内環境がよくなると脳内の神経伝達物質の分泌がよくなり、脳の活動が活発になるでしょう。
自律神経が乱れる「糖質」の過剰摂取
砂糖や精製された炭水化物は「カロリーだけの食品」とみなされています。有益な栄養分は何も含まれていないと考えても良いでしょう。糖分が多く含まれている食品の中にはかなり加工されているものがあり、口当たりよく、もっと食べたくなるように糖分が加えられているケースも。そうした食品は糖分が含まれているとはわかりにくく、「ヘルシー」「低脂肪」などの引きの強い言葉でついつい買ってしまうかもしれません。
糖質の過剰摂取は実はとても危険であり、百害あって一利なしです。脳に悪影響を及ぼしトータルの健康状態が悪化するでしょう。
(1)早期老化
糖分を過剰に摂取すると、長期的に肌のタンパク質やコラーゲン、エラスチンなどにダメージを与え、早期のシワや老化につながります。また、糖分の過剰摂取は女性ホルモンのアンバランスの要因にもなり、あごのラインに沿ってニキビができます。糖分は腸内の悪玉菌や酵母菌の好物であるため、過剰に摂りすぎると腸内フローラのアンバランスや、体内の炎症を引き起こし、肌に湿疹があらわれる傾向があります。
(2)つねに何か食べたくなる
甘いものには中毒性があり、たちどころに欲求を満たしてくれるので何度でも食べたくなります。糖分含有量の多い食品は、中毒性のあるドラッグに似たドーパミンを放ち、脳のご褒美の経路を活性化させます。栄養分を含むクロミウムがインスリンの機能を正常に回復するのを助けるため、サプリの摂取により、血液中の正常なグルコース値を維持し、糖分や炭水化物に対する欲求を低減できます。
(3)エネルギー値の低下
グルコースは体内のエネルギー製造に欠かせません。血糖値を急激に上昇させたり下降させたりするのではなく、つねに血糖値のバランスを保つことが大切。糖分を摂ると、膵臓がグルコースを細胞に送り込むのを助けるインスリンを放ちます。つまり、エネルギーが一気にみなぎると感じるのです。それがいったん行われてしまうと、体はそのサイクルをまた繰り返そうともっと糖分が必要な状態になるため、エネルギーが低下したと感じます。血糖値の頂点が高ければ高いほど、その後の血糖値低下がより極端になるわけです。
(4)原因不明の膨満感
腸内の悪玉菌や酵母菌は腸内で消化されない食物を発酵させ、ガスを発生させます。有益なビフィズス菌は野菜を好み、ガスを発生させないのに対し、悪玉菌は特に糖分を好みます。ガスが過剰に発生すると、食後の腹部の痛みや、不快な膨満感や鼓腸につながります。
(5)免疫機能の低下
免疫システムの70%は腸内にあり、腸内の有益なバクテリアによって支えられていることを知っていますか?つまり善玉菌のバランスを保つことが重要です。しかし、糖分の多い食生活を送っていると、望ましくないバクテリアや酵母菌のエサになり、結果的に免疫機能に影響を及ぼすのです。
(6)不眠症
夜、甘いものを食べると、スローダウンして体を休める準備をすべき時に、一気にエネルギーを高めてしまいます「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの多くは腸内で製造され、良い睡眠を助けるために必要なリラクセーションのホルモンであるメラトニンの製造に不可欠です。睡眠に問題を抱えている人は、食生活から糖分を減らし、もっと腸に優しくするといいかもしれません。
(7)体重増加
グルコースは体の主なエネルギー源です。でも、エネルギーとしてすぐ消費されなければ、体は余剰分を肝臓や筋肉に、あるいはお腹周りの脂肪として、蓄えます。グルコースの蓄積は、私たちが狩猟採集民族だった頃はうまく機能していましたが、現代では食糧難は滅多に起こらないため、余ったグルコースをお腹の周りに脂肪として蓄えてしまうのです。
(8)血糖値スパイクによる自律神経の乱れ
血糖値スパイクとは、食後に血糖が180以上に上昇し、そのあとインスリンの作用で食後3-4時間で血糖値が50くらいまで急降下することです。夕方になると急激に眠くなったり、倦怠感、イライラがひどい場合は低血糖になっている可能性があります。低血糖になると血糖が下がりすぎないようにアドレナリンやコルチゾールなどのインスリン拮抗ホルモンが分泌されます。これらのホルモンは自律神経のうちの交感神経を刺激し、頭痛や動悸などの身体症状や、イライラ、不安などの精神症状を起こすのです。集中力を阻害し、やる気が失われます。
確実に不健康に…人体に炎症を起こす食材
(1)超加工食品
超加工食品とは「糖分や塩分、脂肪を多く含む加工済みの食品。硬化油、添加糖、香味料、乳化剤、保存料など添加物を加え、工業的な過程を経て作られる、常温で保存できたり、日持ちを良くしてある食品」のことです。例えば、果糖や人工油脂などをたっぷり使った菓子パンはその1つの例と言えるでしょう。以下のような食品も超加工食品に分類されます。
- スナック菓子
- 菓子パン・総菜パン
- カップ麺
- ピザ・ホットドック
- ケーキ・クッキー・パイ
- ドーナツ
- チキンナゲット・フライドチキン
- 高カロリーの清涼飲料
超加工食品を食べているときは、食欲増進ホルモンであるグレリンの値が上昇し、食欲のブレーキがかかりにくくなります。前述した糖質の過剰摂取と並行して人体に悪影響を与え、脳のパフォーマンスも低下させてしまうのです。
(2)動物性の油、オメガ6系植物性の油
油にもいい油と悪い油があります。これを見分けるには脂質の主成分である「脂肪酸」の種類に着目すると良いでしょう。
脂肪酸は、牛肉や豚肉、鶏肉などに多く含まれる「飽和脂肪酸」と、魚介類に多く含まれる「不飽和脂肪酸」に分けられます。飽和脂肪酸は常温で固まる脂(固体)、不飽和脂肪酸は常温でも固まらない油(液体)です。
飽和脂肪酸は大切なエネルギー源ですが、摂りすぎると肥満や、「悪玉」といわれるLDLコレステロールの増加を招き、動脈硬化を進める一因になると考えられています。一方、不飽和脂肪酸は、LDLコレステロールを減らしたり、中性脂肪値を下げたりする働きがあります。ただし、不飽和脂肪酸にもいくつかのタイプがあり、それぞれ特徴があるので注意が必要です。
不飽和脂肪酸は、「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分かれます。一価不飽和脂肪酸は、別名「オメガ9系脂肪酸」あるいは「n-9系脂肪酸」とも呼ばれ、オリーブオイルなどに豊富に含まれる「オレイン酸」がその代表です。「善玉」といわれるHDLコレステロールに影響することなく、悪玉のLDLコレステロールを減らすため、動脈硬化の予防に役立つと期待されています。熱にも強いので、ドレッシング以外の加熱調理にも大変重宝する油です。
一方で、多価不飽和脂肪酸は、「オメガ6(n-6)系脂肪酸」と「オメガ3(n-3)系脂肪酸」とに分かれます。オメガ6系脂肪酸は、大豆油やコーン油などの植物油に多く含まれる「リノール酸」に代表されます。
リノール酸は、一価不飽和脂肪酸と同じようにコレステロール値を下げる働きがありますが、LDL(悪玉)コレステロールだけでなく、HDL(善玉)コレステロールも減少させてしまうため、動脈硬化の予防効果は期待できません。
また、リノール酸は、代謝によって体内で「アラキドン酸」に変化します。体内にアラキドン酸が増えることで、血管の炎症や血栓を起こしやすくなることがわかっています。しかし、リノール酸を主体とした油は、さっぱりとして癖がなく安価なことなどから、外食店の料理や弁当の揚げ物、炒め物に好んで使われていますので、気づかぬうちに摂りすぎてしまう傾向があります。
(3)白い炭水化物
最も身近な炭水化物は、白米や小麦粉ですよね。これらは精製された炭水化物で、精製して柔らかくて食べやすい形にすることを(白っぽくなるため)「精白」すると表現し、米であれば「精米」すると呼びます。この精白されている「白い炭水化物」は、血糖値を上げ、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化による病気が起こるリスクを高める可能性があることが、数多くの研究から報告されています。前述した糖質の過剰摂取で引き起こされる様々な症状のトリガーになりますので、精製されていない「茶色い炭水化物」の摂取を取り入れると良いでしょう。
「食欲の暴走」「炎症食材」を避けて集中力の土台作りを!
ここまでくると「美味しいものはほとんど悪影響じゃないか!」と思ってしまうかもしれません。精製された糖質に食品添加物と人口油脂をたっぷり使った食品は確かに口当たりが良いですよね。ラーメン、カレーライス、スイーツなどなど…ただこの時、喜ぶのは「舌」だけです。血糖値が急上昇し自律神経が乱れ、一時的に集中力低下、強い眠気、やる気の喪失などのメンタルに影響を及ぼし、添加物と精製された炭水化物によって腸内環境が最悪に。「よくない油」によって血管系に炎症を起こし、グレリンの低下により食欲に歯止めが効かなくなるのです。
多くの日本人が悩んでいる問題のほとんどが、食事によって引き起こされていると言っても過言ではありません。出来合いの冷凍食品やインスタント食品などが食の中心となっている方は、材料を買って自炊するクセをつけてください。自炊は思考の整理になり無心になる時間を作れますし、何より節約にもなります。
この時、医学的に良いとされている以下の食品群を積極的に選びましょう。
- 茶色い炭水化物
- 魚
- 野菜全般
- 果物
- ナッツ
- オリーブオイル
ただ、こんなことを言っている筆者もやはりラーメンは美味しいですし、スイーツも大好き。
たまの贅沢という位置付けで頻繁に食さないようにする、上手な付き合い方が大事ということですね。
LegalGate編集部